izone550レビュー3〜撮影編2「操作・使用感・総まとめ」

Taken with a Rolleiflex MiniDigi

【写真】Vivitar クローズアップレンズを装着したizone 550を正面斜め上から撮影

かなり時間が空いてしまいましたが、、、「izone550レビュー1〜外観編」「izone550レビュー2〜撮影編1「写真検証(ミニデジとの比較付き)」」に続き、これをもってizone 550のレビューをまとめたいと思います。まだまだ使い込みが足りないので、まとめるには時期尚早だと思いますが。。

ちなみに、上記写真は、izone 550に「Vivitar クローズアップレンズ」を取り付けた写真です。
今回のレビューでは頑張ってマクロ撮影もしたのですが、その時の写真です。

で、実写レビュー方は前回やりましたので、
今回はまずは操作関連からレビューしていきます。

izone 550撮影関連操作レビュー

izone 550は、ミニデジやVQ1005、VQ3007よりはるかに多機能なトイデジです。

なので、とてもじゃないですが全ての機能をレビュー出来ません。。
ですので、izone 550を検討する方にとって特に気になるであろう機能、
つまり「露出とホワイトバランス」の部分だけざくっとレビューさせていただきます。

露出とホワイトバランスの設定

しつこいようですが、、、izone 550が他のトイデジと大きく違う点の一つが、
露出とホワイトバランスをマニュアル操作出来ること、です。

まずは、どんなカンジで調整するのかをご紹介します。

露出を調整中の液晶モニター

まずは露出ですが、下記のようにモニターを見ながら調整します。

【写真】Polaroid izone550デジタルカメラの露出を-2に設定したところをVivitar クローズアップレンズで撮影。【写真】Polaroid izone550デジタルカメラの露出をオートに設定したところをVivitar クローズアップレンズで撮影。【写真】Polaroid izone550デジタルカメラの露出を+2に設定したところをVivitar クローズアップレンズで撮影。

露出というより、ホワイトバランスを調節しているようなカンジですが(笑)、、、
調整した瞬間にモニターにそれが反映されます!

おぉ!便利〜。リアルタイムにわかるのはとてもよいです。

え、フツーですか?(笑)

自分は、「おぉ!?マジで?」ってビビッてしまいました。
なぜなら、自分が所有しているデジタル一眼レフカメラ、
EOS Kiss Digital NもEOS 5Dも、それが出来ないからです。

ライブビュー機能のないEOS Kiss Digital NやEOS 5Dの場合、
撮影してプレビューして初めてわかるのです。これは面倒です。
なので、めちゃめちゃ便利に感じてしまいました。

慌てて調べたコンパクトデジタルカメラのPENTAX Optio W10では
出来ることが判明しましたが(一度も使ったことがなかったです…)、
まさかizone 550でも出来るとは思いもしませんでした。

Optio W10と共に、この点は自分の所有するあらゆるデジカメの中で一番優れてます(笑)。

これなら、モニターを見ながら好みの絵づくりがしやすいです。

※ライブビュー機能を搭載した世界初のデジタル一眼レフカメラは、2006年2月に発売されたオリンパス「E-330」です。
※コンパクトデジタルカメラでは当たり前の機能だということをこの記事で知りました。。

ちなみに、、、
izone 550のISO感度は固定な上にシャッタースピードも非常に狭い範囲なので、、、
いくらいじっても変わらないことがしばしばあります(笑)。

ホワイトバランスを調整中の液晶モニター

ホワイトバランスも、露出同様、モニターを見ながら調整します。
んで、こちらも調整した瞬間にモニターにそれが反映されちゃいます。

【写真】Polaroid izone550デジタルカメラのホワイトバランスを白熱灯に設定したところをVivitar クローズアップレンズで撮影。

ホワイトバランスを敢えて崩して絵づくりする場合
慣れるまでどうなるか全くよくわからないので、、、
リアルタイムで確認しながら選べるのは便利。

もちろん、フツーにホワイトバランスの機能を使う場合でも、
デジタル一眼レフカメラの同機能を含め、必ずしも思ったとおりになるとは限らないので、
やはりリアルタイムにプレビュー出来るのは素晴らしいです。

ちなみに、izone 550のホワイトバランスですが、
「オート」「太陽光」「くもり」「白熱灯」「蛍光灯」の5通りの設定が可能です。

またまた先日の「izone550届く」の使い回しですが、、、選べる設定とその時の写真は下記の通りです。

【写真】購入したPolaroid izone550のテスト撮影1。ホワイトバランスをオートでizone550の箱を撮影。
WB「オート」
【写真】購入したPolaroid izone550のテスト撮影2。ホワイトバランスを太陽光でizone550の箱を撮影。
WB「太陽光」
【写真】購入したPolaroid izone550のテスト撮影3。ホワイトバランスをくもりでizone550の箱を撮影。
WB「くもり」
【写真】購入したPolaroid izone550のテスト撮影4。ホワイトバランスを白熱灯でizone550の箱を撮影。
WB「白熱灯」
【写真】購入したPolaroid izone550のテスト撮影5。ホワイトバランスを蛍光灯でizone550の箱を撮影。
WB「蛍光灯」

その他のサンプルは、前回の「izone550レビュー2〜撮影編1「写真検証(ミニデジとの比較付き)」」でいろいろなシーンで比較撮影をしているので
そちらを参考にしていただければと思います。

【再掲】ミニデジにWBをいじって勝負を挑む(笑)

通常、ホワイトバランスをいじるのは実際に近い色にするためなワケですが、
ホワイトバランスを敢えて崩すことで、トイカメラらしいというか、
印象的な(色の)写真にすることが出来ます。

で、例えば、ですが、前回掲載したものですが、
下記のような写真になります。

左がミニデジ、右がizone 550。

ミニデジと比べると、「おおっ!?」という色の写真に変わります。

Signal (MiniDigi)
Signal (MiniDigi)
1/5秒(f/2.8)
[ View on Flickr ]
Signal (izone 550 WB:Fluorescent)
Signal (izone 550)
1/50秒(f/3)WB:Fluorescent
[ View on Flickr ]
Apartment (MiniDigi)
Apartment (MiniDigi)
1/4秒(f/2.8)
[ View on Flickr ]
Apartment (izone 550 WB:Tungsten)
Apartment (izone 550)
1/250秒(f/3)WB:Tungsten
[ View on Flickr ]

ちなみに、「オート」で撮影したものはこんなカンジです。

右の方は、izone 550独特の発色なので印象的といえば印象的であり、
個人的には結構好きなのですが、ま、比較的地味です。

と、いうワケで、ホワイトバランスをいじることで、
「おぉっ」ってな写真、というか色になることがわかると思います。

個人的には、izone 550のこのブルーはとてもキレイでかなり気に入ってます。
こんなブルーを出すトイデジは他にないんじゃないでしょうか。

あ、Polaroidの別のデジカメなら出ますね、きっと。。

そんなこんなで、自分は面倒なのであまり使わないつもりですが(笑)、
トリッキーな描写といいますか、トイカメラらしい(?)絵づくりをするために、
これらの機能はうまく活用出来るのではないでしょうか。

izone 550レビュー2〜撮影編(ミニデジとの比較つき)まとめ〜

1.izone 550の描写について

今回は地味な写真が多かったのでいまいちわかりづらいとは思いますが、、、
izone 550の傾向として、ミニデジとかVQ1005とか他のトイデジと比べて
かなり彩度が低めというのが少しはわかるかと思います。

一般的なトイデジというか、昨今比較的多数の人に好まれる(と感じる)テイストとして、
サイケデリックというか吐きそうなくらい(笑)の彩度の高さがあるので、
ある意味非常に希有な存在だと思います。個人的にそういうの大好きです(笑)。

白枠をつけたら、もっとポラロイドらしさを感じられるのではと思います。

簡単にまとめますと、

  • 彩度が低め。
  • 寒色系とか暖色系とか、特定の色に転ぶことがなくニュートラル。
    ただし、時々予想外のバランスになり楽しいです(笑)。
  • ホワイトバランスを意図的に変えることで、印象的な絵づくりが可能。
    ただし、自由自在というワケでもなく、VQ1005みたいな暖色寄りは難しそうです。
  • ミニデジよりは周辺減光を感じるが、すごく目立つほどではない。
  • 特に露出がオーバー気味とかアンダー気味とかはなく、ニュートラル。
    ただし、シャッタースピードの限界値を超えやすい光量の足りないシチュエーションでは当然アンダーになります。

といったカンジでしょうか。

そのようなカンジですので、ビビッド系に比べるとどうしても大人しい印象の写真になりますが、
他のトイデジとは一線を画す、ポラロイドらしさのある独特のテイストが楽しめるカメラ
だと思いました。

人と同じのがイヤだという自分のような人間にはもってこいのカメラです(笑)。

もちろん、意図的にホワイトバランスをいじれば、
前述のサンプルのように結構印象的な色の写真には出来ますし、
セルフタイマーとかプレビュー機能とか、デジタルカメラとしての基本機能が備わっているので、
日々持ち歩いて遊ぶカメラとしてはとても良いと思いました。

デザインも白ベースでカワイイですし。

izone 550の使用感について

個人的に一番気がかりだったのはバッテリーの持ち具合です。
でも、フル充電して一日持ち歩いて撮影してもバッテリー切れで困ったことはないので、
今のところ、「撮影」という点に関して言えば問題ないです。

※MP3再生を考えると、2時間じゃ全く足りない、ということになるのですが…(笑)

それ以外に関しては、操作はわかりやすいし、
他のトイデジより大きいので持ちやすいし、
全体的にはイイカンジでした。

しかし、幾つか気になった点もあります。

  1. 充電池が使えない。
  2. 起動・終了するための電源ボタン長押しが面倒臭い。
  3. フラッシュ撮影に時間がかかる。
  4. フラッシュなどの設定を記憶できない。
  5. シャッターを切る→撮影(記録)完了、という動作がわかりづらい。

1.充電池が使えない

バッテリーの持ち具合は、単に撮影だけを前提にするなら特に不満がない、
と冒頭に書いたとおりです。

でも、常にフル充電状態で持ち歩けるとは限らないので、、、
やはりいざという時に取り替えて撮影が出来ないのは厳しいです。
せっかくなのでMP3も聴きながら持ち歩きたいですし、
バッテリーを気にしてこまめに電源のオンオフをするのも面倒ですし。

2.起動・終了するための電源ボタン長押しが面倒臭い

izone 550は、起動・終了の際、約1秒の電源ボタン長押しが必要です。

トータルでの起動時間は、ミニデジなんかに比べて短いです。
ボタンの長押しも含めて、最短3秒くらいでしょうか。

※フラッシュを使わないといけないような光量の時は倍以上かかります

ただ、このボタンの長押しのせいで、
体感的にはミニデジと大差ないように感じてしまいます。。

いちいち秒を数えながら押したりしませんし(笑)、
LEDを目視しながら電源をオンにするとも限らないので、
大抵1秒以上押してることになります。

3.フラッシュ撮影に時間がかかる

フラッシュのために別途チャージが必要みたいで、
チャージが終わらないとシャッターを切れません。。

※5〜6秒かかるカンジです

フラッシュはあまり使わないのですが、
いざ使いたいときに厳しいです。

また、暗いところでは、起動後にこのチャージが必要になるので、
この時は起動時間が8秒以上かかってしまいます。
これは長すぎです。。

4.フラッシュなどの設定を記憶できない

確認済の記憶できる/できない主な設定は下記の通りです。

【記憶できる】
画像サイズ(解像度)、画質、日付/時刻、オートパワーオフ、操作音
【記憶できない】
撮影モード(静止画/動画)、露出、ホワイトバランス、フラッシュ

個人的に一番残念なのは、「フラッシュ」の設定を記憶できない点です。

露出やホワイトバランスはあたりは別によいのですが、
自分が所有するコンパクトデジタルカメラのOptio W10でもそうですし、
EOS 5Dなどのデジタル一眼レフカメラでも基本的にフラッシュはオフにしているので、
これが出来ないのはかなり残念な点です。

まぁ、初心者を対象としたコンデジですから、
逆に記憶できてしまうと弊害が多いんでしょうね、きっと。

5.シャッターを切る→撮影(記録)完了、という動作がわかりづらい

VQ1005に比べれば大したことないのですが、
izone 550もちょっとわかりづらいです。

izone 550の場合、控えめですが、
わずかにシャッター音と思われる音があります。

なので、静かなところなら全く問題はないです。

ただ、うるさいところだと、全くわからないので
いつまで微動だにせずカメラを構えていればいいかわかりません。。

ミニデジの場合、シャッターを切っている間モニターが暗転(真っ黒)になります。
そして、SDカードに書き込みをしているときは「BUSY」と表示されるので
無音であっても液晶さえみていれば把握出来ます。

しかし、izone 550の場合、シャッターを切ってから書き込みが終わるまで、
ずっと暗転しているので、音が聞こえないと把握できないのです。。

ただ、izone 550の場合、確実にシャッターを切ったことが暗転した瞬間にわかるので、
VQ1005とかVQ3007のように、あり得ないような手ブレ(笑)はないです。

その他の機能・スペックについて

一番残念なのは、MP3を連続2時間しか再生出来ないことです。

(充)電池式なら取り替えればいいので2時間でも何とかなるのですが、
これだと普段持ち歩くときに常にMP3を聴くことは出来ません。
肝心の撮影がバッテリー切れで出来なかったらシャレになりませんから…。
ホント、これが残念で仕方がないです。

あとは、、、
動画はおまけ的なものなので別に良いといえば良いのですが、、、
VQ1005でさえ(笑)音声なしの動画を記録できてしまうので、
せっかくだから音声も記録出来て欲しかったです。

そうすれば、もっともっと楽しめるカメラになったのに。

izone 550発売の6年前の2000年に発売され、
自分が購入していたFujifilmのFinePix 40iだって
MP3の再生は出来たし、動画も音声付きで記録出来ましたから。

当時はなんせメディアが高い上に記録容量が少なかったので、
それらを十分に楽しむことは出来なかったのですが、、、
izone 550の場合は、カメラ自体で制限をしすぎなカンジがあります。

コストの問題なのでしょうけど、ホント、残念です。

ちなみに、izone 550で撮った動画サンプルはこちら。

先日の「最強ミニデジ用CR2充電池」で使った動画のオリジナルです。

izone 550レビュー総まとめ

  1. フラッシュとかセルフタイマーとか、デジカメの基本機能を備えている。
    ※本来特筆するようなものではないですが(笑)、対トイデジとしてはアドバンテージ。
  2. 露出やホワイトバランスをリアルタイムでプレビューしながらいじれる。
    ※個人的にはあまり使いませんが、、、便利だし、より楽しめます。EOS 5Dに欲しい。
  3. 機能が多い割に操作しやすい、わかりやすい。
    ※ミニデジは機能が少ないのでわかりやすいのですが(笑)。
  4. デザイン的にはミニデジの次に良い。
    ※MP3プレーヤーとしては大きすぎですが(笑)、白だし控えめなので、出して持ち歩いてもイケる(と思ってます)。
  5. PCからもUSB経由で充電が出来る。
    ※今のところ、自分はあまり縁がなさそうですが。
  6. MP3の再生機能がある。
    ※再生時間が中途半端なので、自分の場合実用性はかなり微妙ですが、帰宅の際にはよく再生してます。
  7. デザインとMP3再生機能のおかげで、持ち歩くのが楽しいカメラ。
    ※注目度はミニデジの方が上ですが、人に見せなくても楽しめるのはizone 550。

VQ3007と2千円程度の違いで購入できたことを考えると、
満足度的には一番かもしれません。
そのくらい、個人的には気に入ってしまいました。

MP3再生機能も含め、とても多機能なので、お遊びカメラには非常によいと思ってます。
個人的には大満足です。

お陰で、ダントツのお気に入りだったミニデジですが、
やや影が薄くなりました。。

後継機種の開発を激しく望むデジカメです。

と、いうワケで、3回に分けて行ったizone 550のレビューはこれで終わりです。

写真の方は、VQ1005、VQ3007との比較写真をいろいろ撮影したので、
おいおいまた別途ご紹介する予定です。


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